文系でもわかる乳化

乳化というと、白濁したものをイメージしがちですが、それだけではないんですよ。

質問4 私たちの身の回りにある乳化って?

●私たちが一番初めにお目にかかる乳化物は何でしょう?
それは、おかあさんのおっぱい、母乳です。
母乳は赤ちゃんの成長に必要なたんぱく質、脂肪、糖分、カルシウムが最適なバランスで配合され、 さらに病原体から守る免疫成分まで含まれている最高の食品と言われています。 中でも脂肪は消化吸収率が高くなるようにと、小さな粒子で存在しています。
そう(・。・)! O/W型の乳化物なのです。

●洗濯も
よくテレビのコマーシャルで、汚れが水玉のようになって繊維から離れていくシーンがありますよね。 油汚れや泥汚れが、界面活性剤によって包まれて「分散相」となり、洗濯水という「連続相」に点在すると 「洗い」工程の終了となるわけです。
そう(・。・)! 洗濯槽のあの薄汚れた洗濯水は、乳化状態なのです。

●食べ物では……
代表選手は、油の旨味と酢のさっぱり感が絶妙なマヨネーズ。 食の世界では、油の旨味は重要なポイントですが、油だらけではしつこくなり、絶妙なおいしさとまでは至らないため、乳化が貢献しています。 例えば、マヨネーズと同じ配分で、酢、油、卵黄、調味料を直接サラダにかけても、あのおいしさは、実現しません。 卵の蛋白質が界面活性剤として働いた乳化状態なってこそ、実現したおいしさなのです。 卵と言えば、チャーハンでも卵が界面活性剤として活躍しています。

<チャーハンのおいしさの秘密!>
プロが作るチャーハンはふんわりパラパラで、なぜか油っこくなく、家庭の味とは一味も二味も違うものです。 おいしさの秘密は、ごはん粒の周りが卵でコーティングされていることなのです。 さらに、その卵のコーティング層の中には、油が小さな粒子となって分散されたまま、封じ込められています。 界面活性剤の働きをなす卵が加熱によって変質してしまう前に、ごはん粒の水分と油を結び付け乳化状態を作るのがプロのテクニックなのです。


●こんな料理にも
フランス料理のソースは素材から出た出し汁とバターを、 イタリアンではトマトとオリーブオイルあるいは魚介類から出た出し汁とオリーブオイルを、 油の層ができないよう乳化させ、油の旨味と出し汁の旨味を融合させて、おいしさを実現しています。

●化粧品
化粧品には、クリーム、乳液など、乳化技術を取り入れたものがたくさんあります。
皮膚の水分「保湿剤」油分を適正なバランスに維持することや、 紫外線、乾燥などに対する保護膜を作ることが目的ですが、有効成分である水分、油分を単独に塗布するより、 乳化物として同時に塗布することで、効果的に補給できるようです。 特にO/W型は、皮膚に塗布した際に、最初に水や保湿剤などの成分が皮膚に接するため、 みずみずしくさっぱりとした感触が得られます。
また、汗で流れないW/O型のファンデーションなどもありますよね。

質問5 私たちの身の回りにある乳化って?(応用編)

●応用編
乳化技術の応用として、乳化液の連続相を蒸発させることによって、マイクロカプセルを作ることにも利用されています。

マイクロカプセルには、液晶画面のスペーサーとして使われる無機物マイクロカプセル粒子、 ノンカーボン紙の発色試薬カプセル、コピートナー、徐放性カプセルによる持効性農薬、 さらに医薬品では、生分解性のプラスチックカプセルによるドラッグデリバリーシステム (必要な時に必要な量の薬を、必要な所に投与する)など、 身近な様々な用途に使われています。

さらに化学合成においては、プラスチックや合成ゴムを作る過程で、乳化重合法という操作が用いられています。

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