Today's Notables 2011年11月
feast in Bangkok(2)
代表取締役社長 古市 尚
この食べ歩き旅行では名所旧跡より何より、必ず現地の卸売市場に足を運ぶことが恒例となっています。海外の市場に行くと見たことのない食材がいっぱいあり、その食文化の違いに感心させられることが多くあります。今回はバンコク滞在3日目にオートーコー市場というところに行きました。ガイドさんの発音ではどうも男市場に聞こえ、最初は男が売られているところかと思いました。
とにかく驚いたのは市場の清潔さでした。床は全てタイル張りでごみ一つ落ちていないのです。日本の市場の比ではなくまるで日本のデパ地下の食品売り場のように清潔でした。
やはり多く売られているのは南国のフルーツ類です。果物の王様「ドリアン」や果物の女王様「マンゴスチン」を代表に、見たこともない果物がたくさん売られていました。ドリアンは臭い臭いと言われてタイでもホテルなどは持ち込み禁止になっているそうですが、フレッシュなドリアンはほとんど嫌な臭いはしません。市場では食べ頃のドリアンをその場で剥いて発泡スチロールのトレーに入れて売っています。なんと表現したらいいのでしょうか……。外見はイガイガのダイナマイトみたいな形をしていて、中の身は黄色くて形は芋虫のようでもあります。食感はねっとり。味は似たものがないので表現が難しいですが、とにかく濃厚です。チーズ味のバナナに近いという人もいれば、バターのようだという人もいます。その他にもドラゴンフルーツ、パパイヤ、パッションフルーツ、ランブータン、スターフルーツ、ロンコンなどなど日本ではあまりお目にかかれないフルーツがずらりと並んでいます。また惣菜なども種類が豊富で辛そうな料理がいっぱい並んでいました。
左上が果物の女王マンゴスチン。 左手前は龍眼を剥いたもの。 |
左手前のピンクがドラゴンフルーツ。奥のイソギンチャクがランブータン、お芋のようなのが龍眼。 |
オリエンタルホテルのレストラン。 ブッフェ形式で種類も豊富でしたが、味もものすごく良かったです。 |
暑い国では往々にして辛いスパイシーな料理が多いです。それは香辛料が料理を菌から守るからだと言われています。タイ料理は辛いだけではなく、その辛さの中にかなりの甘みも入っています。最近は日本でも夏がかなり暑いので、熱中症にならないように十分な塩分と糖分を摂取するようにといわれますが、あの暑い国で元気に生活していくには、我々日本人が食べて「あんまい〜(>_<)」と思うぐらいの糖分が必要なのだろうと感じました。個人的には辛いものは大好きで、特に最近辛さにかなり強くなってきたというか、鈍感になってきたというか……。今回の旅行でもこれは辛い!と思ったのは1回ぐらいで、ほとんど現地の人の辛さでも美味しく食べられました。
さて、来年の食べ歩きはまた中国に戻り、福建省を考えていますが、美味しいものを求めて異国を旅するのはいつも何か新しい発見があって本当に楽しいものだと実感しています。
10月現在、タイを襲っている記録的な洪水で、前号の旅行記で紹介しましたアユタヤ周辺も深刻な被害を受けています。謹んでお見舞い申し上げるとともに、1日も早い復旧復興をお祈り申し上げます。
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