Today's Notables 2008年04月

関西生産性本部国内研修会(1)

代表取締役社長 古市 尚


2月の中旬に関西生産性本部、中堅企業研究会の国内研修会で沖縄を訪ねました。沖縄訪問は2回目ですが今年は東京も大阪も寒かったので、バツグンのタイミングであると心を弾ませての沖縄入りでした。沖縄に出発する前日には、ちょうど米軍の兵隊が問題を起こした時だったので、街角の人にインタビューする光景がテレビで度々映し出されていましたが、コートを着ていたりマフラーまで巻いている人がいたので、少し不安な気持ちではありました。

到着した日は那覇で最高気温がなんと11.4度と、この冬一番の冷え込みで、訪問した企業の方々にお会いするたびに、「こんなにお寒い中わざわざ……」と申し訳なさそうに、しかも本当に寒そうに挨拶される姿が印象的でした。しかしその温度が示すとおり、せっかくの沖縄なのにちっとも暖かくなく、がっかりとしましたが、あの記録的な寒さは記憶に残ることだけは確かです。平年の2月は14〜15度が平均らしいのですが、曇りや雨の日が多いそうで、その日は晴れ間が度々覗いていましたので「お客様方はラッキーですね」とも言われました。

1年を通した沖縄は温暖な気候で住みやすいせいか、過疎化が進む地方都市とは少し事情が違います。他府県と比較するとデータ上No.1である項目がいくつかありますが、まずは人口関連から見ると自然増加率、出生率、年少構成割合が全国でNo.1となっています。自然増加率は全国平均の0.01%に対し、0.54%となっていて、出生率は全国平均が8.4%に対して沖縄は11.9%。また、年少構成割合で総人口に占める0〜14歳の人口が18.35%を占めています。次には労働環境ですが、完全失業率は7.7%でこちらも青森、大阪の5.7%を抑えてトップです。そして、やはりというか誰しもが想像できる全国No.1は米軍基地施設面積です。総面積に占める基地施設面積の割合は10.41%となっており、2位の静岡が1.15%なのでそのダントツ振りが伺えます。このデータからも言えるように、仕事はあまりないですが、気候が良いせいか他府県に移住しようとする人は少なく、人口は増えつつあります。その結果、労働力が余っているので、国、県双方とも企業誘致にやっきになっており、様々な対策を打っています。(5月号へつづく)
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