Today's Notables 2002年07月

上海出張記(3)

代表取締役社長 古市 尚


親交の記事が2回に分けられて掲載されているうちに再び上海を訪れた。今回の訪中目的は米国Ross社の中国現地法人を訪問することであった。Ross社は中国に現地法人を2社所有しており、ひとつがNantongRossもう一社がRossWuxiという。Nantongは漢字で書くと南通となり、上海からいうと揚子江の川向こうになる。前回同様プートン空港に着き、そこで先に現地入りしていた植村さん、頼本さんと合流した。

空港から南通まで4時間ぐらいではないかということだったが、交通手段がないのでタクシーで南通に向った。3時間位走って港町みたいなところでタクシーが止まったので、「やれやれ、到着したか」と思ったところ、何やら車のすごい行列の最後尾で止まっていた。頼本さんにどうなっているのか聞いてもらったところ、揚子江を渡るフェリー乗り場に到着しただけであったようだ。車の列が全く動かないのでタクシーを降りてフェリー乗り場を見に行くことにした。なんと車の列は100台以上並んでおり、それを見た時には気が遠くなった。フェリーがどれぐらいの間隔で出航して、一隻のフェリーに何台の車が乗れるのかも分らないのに、100台以上の車が並んでいるのだ。結局フェリーに乗るまで1時間半ほど待ってやっと乗船することが出来た。揚子江の向こう岸まではなんと45分かかるという。出航すると間もなく360度水平線になり、揚子江の大きさを実感させられた。フェリーを降りてからも2時間近く走り、結局目的地まで6時間を要し、前回訪中する際、会長に「中国はアメリカのように予定通りいかんよ」という言葉を思い出した。

NantongRossは30年以上歴史のある攪拌機製造国営企業で社長、副社長、経理をしていた人間3人が中心となり設立した会社で、Rossは資本金の40%を出資している。NantongRossではアメリカ向けと中国国内向けにリボンブレンダー、バーチカルミキサー、モーションレスミキサーなどを製造している。仕上げはアメリカで販売しているだけに相当見事なものであったが、Ross社の副社長はここまで来るのに苦労の連続だったといわれていた。RossWuxiのWuxiはムシャクのことで、こちらはRoss社100%の現地法人で受注生産により比較的大型のミキサーを製造している。しかし、そんなに忙しそうではなく、Ross社の副社長いわく、少量の受注を着実にこなしていく段階であり、すべて中国国内向けということであった。私は今回余り時間がなかったが、植村さん、頼本さんは攪拌機メーカーを数社見学し、製品の出来栄えや製造技術は予想外に進んでいることを認識させられたと感想を述べていた。(つづく)

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