Today's Notables 2002年05月

上海出張記(1)

代表取締役社長 古市 尚


2月のRoss社訪問に引続き、4月14日より19日までの6日間、中国は上海に出張した。私も同行した高村常務も上海は初めてで、多少の不安を抱えながらの出張となった。上海近郊は当社のお取引先も数多く、今回はお客様へのご挨拶回りと中国市場の調査が目的だった。

いつもそうだが、知らない国に行くことは不安もあるが期待の方が遥かに大きい。実は、当初3月に2泊3日の予定で上海に行くことを計画していたが、会長に「アメリカの様には事は運ばんよ」と言われ、計画を練り直した経緯がある。アメリカは5年間住んでいたこともあり、どの都市に行っても空港でレンタカーを借り、目的地に向かう。最近はインターネットの発達もあり、住所さえわかればヤフーマップなどで出発地と目的地を入れれば、瞬時にして日本のカーナビのように的確に道順を教えてくれる。一昨年ヨーロッパに行ったときも、英語が通じるのでたいした不自由は感じなかった。会長に言われて良く考えてみると、かなり文明ボケした自分が見える。それに加え、日本人は地名などを勝手に日本語読みしているために、中国語や英語で聞いている地名がどこなのか探すのに苦労する。計画を練り直し、折角行くのだからと日程も6日間にした。

成田空港から上海浦東(プートン)空港までは2時間15分と思ったより近い。国際線なので手続きなどに時間がかかるが、乗っている時間はのぞみで東京から大阪に行くより時間が短いことに改めて驚いた。どの国に行っても降り立った瞬間の匂いが違う。その匂いは言葉では表せないが、その国その国で独特の匂いがあるものだ。日本に帰り着いたときにほっとするとよく言うが、それはその匂いのせいかもしれない。プートン空港はオープンしてまだ1年弱ということで、近代的で素晴らしくきれいで、欧米とさほど違いがないような施設である。現在はまだ発着便が少なく、空港も閑散としていたが、今年中にも全ての国際便がこのプートン空港に着くらしい。現地に到着したのは夜の9時だったので、その日は迎えに来てもらった車でホテルに向かった。

空港からホテルまでは片側4車線の高速道路を経て、一般道に入るが一般道も高速道路と違いが分からないほど整備されていた。宿泊したのは上海の中心街ではなく、中心街とは黄浦川(ハンプー)を挟んで空港よりの閑静な場所であった。ホテルは日航ホテルのフランチャイズで中油日航大酒店というそこそこ綺麗なホテルで1泊約9000円だった。部屋にはLANケーブルのジャックが設置されており、LANケーブルさえもっていればインターネットはつなぎたい放題になっている。先日、日本食品機械工業会で沖縄に行ったが、LANどころか当社が加入している、プロバイダーのローミングサービスも沖縄県内にはなく、長崎まで電話をかけて接続したことを思い出して、日本は遅れているなあと思った。(つづく)

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