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第5回目の今回は、年末年始の長期休暇の後に起こりやすい
トラブル事例の紹介と、休み明けの稼動前に是非チェックしていただきたいポイントをお伝えします。
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トラブル事例1)
年末までは真空が保てていたのに、休みが明けて稼動させると真空が漏れる。
ポイント:
長期間ミキサーを停止すると、オイルシールはシャフトに固着してしまう場合があります。
この状態で急稼動するとオイルシールの破損に繋がるため、真空が漏れるというトラブルが起きてしまいます。
電源スイッチを入れる前に手でシャフトを回すか、低回転から回転させるなど、できるだけ慣らし運転をしてから本稼動させるようにしてください。
トラブル事例2)
チラーやボイラーなど温調機器の配管漏れが起きる。
ポイント:
配管内の水の流れを急に止める、反対に、急に一定量以上の水を流すことで、管内に衝撃と高水圧が発生する現象を ウォーターハンマーといいます。この衝撃によって配管が破損してしまう事例も多いです。 チラーをご使用の場合は、水栓をゆっくり締める/開けるなどし、管内の急激な圧力変化を避けてください。
また、ボイラーをご使用の場合は、配管ラインに水が残った状態で蒸気を流すと、配管の破損を引き起こす可能性があります。
これは配管に残った水で蒸気が冷やされて凝縮されることにより、一時的に真空状態のスペースが生まれ、このスペースに水が急激に入ってウォーターハンマーが起きるためです。
蒸気を流す前には、配管に水が残っていないか、排水の確認を行うようにしてください。
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トラブル事例3)
蓋の上下を油圧シリンダで制御している装置の場合に、攪拌機の蓋を開けたままにしていたら、蓋が下降しなくなった。
ポイント:
油圧シリンダ内のオイルは微量の漏れがあります。
そのため、長期間蓋を上昇したまま放置すると、数ミリ単位ですが蓋が下がる可能性があります。
したがって、危険防止という観点からも蓋は常に下げた状態をおすすめしています。
また、落下防止のピンがある装置の場合、防止ピンがあたって下がらなくなることもあります。
長期休暇の際は特に蓋をしっかりと閉め、油圧シリンダの負担はできる限り少ない状態にしてトラブル予防をしてください。
使い方みなおし隊 年末スペシャル、いかがだったでしょうか。
お休み開けの、稼動前のご参考にしていただければ幸いです。
メンテナンス関連でお困りの方は、お気軽に弊社のメンテナンス課へご連絡ください。
サービス部
▼東日本メンテナンス課:
Tel.049-223-4001 ▼東海メンテナンス課:
Tel.052-253-6261
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Tel.06-6458-7534
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これからもみなさまに製品を安全に長く使っていただくため、お役立ち情報をたくさん紹介していけるよう取り組んで参ります。
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