Today's Notables 2006年02月

バンコク・プーケットの旅

代表取締役社長 古市 尚

今年はお正月休みを少し長くいただき、バンコク1泊、プーケット6泊の旅程を組んだ。実は私のミシガン州立大学時代のルームメイトで、かつ私が95年に設立したフィーストインターナショナルの大株主、監査役である武内隆明さんがタイ在住11年になり、プーケットのタイムシェア・リゾートのオーナーであることからお招きいただき、お言葉に甘えることとなった。
武内さんは富山を本社とする武内プレス工業の常務であるが、11年前にタイの上場会社でほぼ同業であるアルコンを買収され、それ以来、アルコンの社長も務められている。お取引先が当社と同じところが非常に多く、当社のミキサーで製造されたものが、武内プレス工業製あるいはアルコン製の容器に詰められて販売されている商品が数多くある。従って、いつお会いしても学生時代の思い出から現在の仕事に至るまで、話が尽きることはない。バンコクは97年にタイ料理研究家の方のコーディネイトで、料理の鉄人でおなじみの石鍋シェフ、坂井シェフとグルメ旅行をして以来2度目の訪問であったが、最近は上海に行くことが多いので、上海と比較するとまた違った視点で見ることができたような気がする。
昨年末から年始にかけて日本では記録的な寒さと積雪であったが、バンコク到着当日の気温は35℃の快晴であった。タイでは10月から2月が乾期とされていてほとんど雨が降らず、気温も低い季節なので訪れるには一番いい時期である。行きは関空出発便でバンコクに向かったが、飛行時間も6時間と長過ぎず日本からの旅行には適度な遠さである。空港には武内さんが迎えに来てくれていて、運転手付き(タイでは外資系の会社では特別なことではないが)ハイブリッドのアルファードでホテルに向かった。チェックインしたのがもう夕刻近かったので、すぐさま予約してくれていたレストランへと向かった。そこはバンヤンツリーホテルのVertigo(めまいの意)というレストランであった。エレベータを60階で降り、さらに階段で61階にそのレストランの入口というか、屋上への出口がある。そこからまた階段を上がるとダイニングエリアである屋上に出るわけだが、店名の如く正に「めまい」がする思いのレストランである。売り文句は「世界で一番高所にあるオープンエアレストラン」であるが、その売り文句にも納得せざるを得ない。そんなに風も強くなく、日本から到着した我々には凄く暖かく感じられ、ちょうど日没も始まり夕焼けと共にバンコクの街を一望できる最高のロケーションであった。乾期があり常夏の国だからこそできる商売であるが、非常に価値のあるディナーであった。
翌日は子供達に歴史的なものを見せておかなければと朝から武内さんにお願いし、タイで最も格式の高い王室寺院ワット・プラケオと長さ46mの巨大涅槃仏があるワット・ポーを見学した。前日に武内さんからワット・プラケオに行くからノンスリーブやへそ出しルックはダメだよと忠告を受けていたので、子供達もそれなりの格好をして行ったつもりだったが、息子のジーンズに幾つか穴が空いており、その格好では入れさせられないと入口でダメだしを喰らった。向こうも慣れているようですぐさま用意してあるオーバーパンツを貸してくれ、それを履いて入れてもらえた次第である。
ワット・プラケオは2度目であったがタイが初めてだった私の家族は日本ともまた違う歴史的建造物に感心している様子であった。日本や中国とは違ったきらびやかさがある上、施工の丁寧さは日本に近いものを感じる。ワット・ポーはタイマッサージの総本山とも言われていて境内にある2箇所の東屋でマッサージが受けられるが、生憎この日は午後のプーケット行きの飛行機に乗らなければならなかったので、マッサージをしてもらうまでの時間はなかった。その後、ホスピタリティでは世界でもナンバー1に選ばれたことのある、タイ・オリエンタルホテルにてお茶を飲み、宿泊したホテル経由で空港へと向かった。空港で武内さんご一家と合流し、総勢10人となってプーケットに飛び立った。

バンコクからプーケットはわずか1時間で、羽田⇔伊丹間といった感じである。プーケット島と言う響きからは離れ小島かと思うが、プーケットは本土と橋で繋がっており、本土との距離もあまりないので、地図で見ると島というより半島と言った感じに見える。バンコクからプーケットにはジャンボ機も就航しており、飛行場はそれなりの規模である。ちなみに島の面積は543km2と、淡路島593km2とほとんど変わらない大きさである。おそらく皆さんのイメージではプーケットと言えば津波だろうが、それもそのはずであのスマトラ沖地震からは、まだ1年しか経っていないので報道の映像も記憶に新しい。しかし、島全体が被害に遭ったわけではなく、先の説明の通りかなり大きい島なので、我々が行ったところよりもっと南のパトン・ビーチやカマラ・ビーチなど、普段は遠浅で波が穏やかで泳ぎやすいところの方が被害が大きかったようだ。

我々が滞在したJWマリオット・プーケットリゾート&スパは空港から本土に戻るように北に20分ほど行った所だ。ここは5年程前にマリオットが開発したところで、昔から栄えていたところではない。その証拠に回りには畑しかなく、リゾートに隣接した砂浜もすぐに深くなっており、波も結構あり子供達だけで泳がせるのには危険な砂浜になっている。マリオットリゾートは新しいせいもあるが、世界に52箇所の同様のリゾートを持つ会社だけあって、部屋の作りからレストラン、スパ、プール、テニスコート、キッズルームなど長期滞在でも飽きない施設が揃っている。その上、地元のアトラクションやゴルフ場などとも提携しているので、大人も子供もたっぷりと遊べる仕組みが作られている。システムは1年間を52週と計算し、1週間ずつを切り売りするわけである。従って、部屋数×52人まで会員権を販売し、会員権を買った人は1週間を事前に予約することによって無料で使えるというものである。また、多少の手数料さえ払えば世界52箇所にあるリゾートも同様に使える。毎年6泊7日の旅行ができる余裕がある人にはかなり価値のあるものだと思う。
ここのリゾートから20分ほどでブルーキャニオンゴルフクラブがあるのだが、ここがまたアジアで景観1位に選ばれたことのあるゴルフ場で、タイガー・ウッズが出場した大きな大会も開かれたことがある素晴らしいコースである。キャディーさんは1人に1人が付き、しかもキャディーバッグは担いで帯同するシステムになっているので、まるでプロになったような気分だった。全般的にタイ人は笑顔も多く、ホスピタリティ精神も旺盛である。また、かなり綺麗好きなので、むやみやたらに公共の場を汚したりはしない。また、英語を話す人が多く、我々が行くようなところでは不便を感じることはない。何よりもありがたかったことは10月頃から坐骨神経痛(自己診断であるが)に悩まされ腰と膝まで痛く、ゴルフも恐る恐るしかスイングできなかったが、気温のせいか腰も膝も快調であった。最終日に風邪さえ引かなければ完璧な年始となったのだが、不覚にも帰ってからの3連休に寝込んでしまった。しかし、ぜひまた行きたい国である。
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