Today's Notables 2003年06月

マーケティングの重要性(4)

代表取締役社長 古市 尚


前号で表したマーケティング・トライアングルはそれぞれが独立したものではなく、互いに密接な関係があることを示している。例えば、「企業」と「社員」の間に必要なインターナル・マーケティング(内的マーケティング)では、全社員が「我々の事業は何か。何であるべきか」という「企業使命」を周知させることが活動例として挙げられるが、その企業使命自体が「我々が何を売りたいか」や「何が出来るか」という視点に立ったものでは、マーケティング活動と言えない。 市場を創造したり売れる仕組みを作るには、常に顧客の視点に立ち、マーケティングはあくまで顧客からスタートするものであるということを忘れてはならない。 「我々が何を売りたいか」ではなく「顧客がなにを買いたいか」、「我々に何が出来るか」ではなく「顧客はどのような機能に欲求があり、どのようなモノやサービスに満足するのか」ということを基盤に戦略や戦術を構築しなければならない。

従って「顧客がなにを買いたいか」や「顧客はどのような機能に欲求があり、どのようなモノやサービスに満足するのか」を理解するには、「社員」と「顧客」間のインタラクティブ・マーケティング(相互作用マーケティング)が機能していなければ顧客の声が聞けないという構図になる。また、「企業」と「顧客」間に作用するエクスターナル・マーケティング(外的マーケティング)でもインタラクティブ・マーケティングに繋がる活動が行われていないと正常に機能しない。このように3つのマーケティング活動には密接な関係がある。具体的に現在当社で取り組んでいるインターナル・マーケティング活動は中期経営計画の中で示している項目のほかに、ISOや新しく導入した人事制度、営業で取り入れた販売戦略トレーニングなどが挙げられる。

エクスターナル・マーケティング活動では広報を充実し、社報の刷新、ホームページの充実、中期経営計画のロゴアピールなどをし、インタラクティブ・マーケティングでは展示会や顧客に対して行うセミナーなどが代表的な活動となる。これら以外にもステークホルダー(利害関係を供する株主、ベンダーなど)に対するマーケティング活動も重要であり、それらに以前述べたサービス・マーケティングを加味して、包括的に活動することで顧客満足が充足できるカギが見えてくる。

このように売買のプロセスを極力細分化し、常に顧客の立場に立った方策を実施することがマーケティング活動となるわけである。5月21日にスタートした下期より新設した広報室では、全体のマーケティング活動が円滑に行えるようサポートしていく計画である。

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